鋳造＝古い・怖い・汚いというイメージを、デザインの力で払拭する
鋳造という3Kのイメージがある業界で、そのイメージを払拭すべく採用戦略設計とコンセプト開発を行いWeb制作、採用ブランディングを行ったレベルゼロの取り組みをご紹介します。
採用ブランディングの背景
鋳造の分野でリーディングカンパニー企業である木村鋳造所様。超大型の鋳物部品の鋳造をはじめ、IT技術や3Dプリンター技術を駆使した部品製造、コンサート等での舞台に使われる発泡スチロール製品、Youtubeでクリエイターとコラボした鉄像の製作など、幅広く仕事を手がけています。ただ、採用上では鋳造＝古い・汚い・怖いというイメージや、鋳造の可能性が伝わっていないことが採用上で課題に。そこで、独自性のある採用メッセージとデザインを行うことで新たなブランディングイメージを築くため、今回のプロジェクトが始動しました。
ヒアリングとディスカションによる現状の把握
レベルゼロがまず行ったことは現状の採用課題と会社の魅力を抽出するためのヒアリング。人事の方には現状の採用フローでの数値的な歩留まり状況の把握と各コンテンツ毎の課題を洗い出し、現状の人材要件設定をヒアリングした上で、採用ブランディングの3カ年計画を立案。次に現場の方にインタビューを行い、会社・仕事の魅力を抽出していきました。そこから採用フロー分析や競合分析、木村鋳造所で必要な人材要件の定義を通して、木村鋳造所らしさと採用コンセプトの仮説を作成。人事チームとのディスカッションや経営層とのディスカッションを行い、コンセプトの精度を高めていきました。
- 人事ヒアリング
- 現場ヒアリング
- 採用フロー分析
- 競合分析
- 人材要件定義
- 木村鋳造所らしさの抽出
- コンセプト開発ディスカッション第一回
- コンセプト開発ディスカッション第二回
コンセプト開発 -DRIVEN BY HEART-
木村鋳造所の魅力は「新しいものが好きで遊び心がある社風」「自主性に任せてまずはやってみようができる社風・制度」だと定義しました。この社風があるからこそ、鋳造とITを掛け合わせる新しいチャレンジができたり、ミニ四駆のギネス記録に挑戦・達成することができたり、現場の方も挑戦的に働けていると考えました。そこからディスカッションを通じてコンセプトコピーとしての精度を高めながら、社長の「かたちづくり」へのこだわりもお聞きして、「DRIVEN BY HEART 遊び心をかたちにしよう」という採用の軸となる言葉を開発しました。
アートディレクション -チューゾーくんを採用スポークスマンに-
コンセプトコピーをもとに、木村鋳造所のブランド世界観をつくりあげていきます。木村鋳造所は鋳造にITを掛け合わせるという先進性がある一方で、鋳造＝古い・汚い・怖いというイメージを一般的に持たれやすいので、単純に「炉から溶けた鉄が流れる」というビジュアルを見せるのは今回の要件には合わないと考えました。そこでレベルゼロは木村鋳造所のマスコットキャラクターである「チューゾーくん」に採用の場面でもスポークスマンになってもらうことを提案。チューゾーくんというキャラクターをキービジュアルにすることで遊び心のある社風や、炉から生まれる「かたちづくり」というこだわりが伝わることを目指しました。
クリエイティブと今後の展開
Webサイトと動画は徹底して「遊び心」や「楽しい雰囲気」で世界観をつくり上げていきました。コンセプトとキービジュアルができたので、ここからは学生がブランドに接するすべてのタイミングで、木村鋳造所が大切にする遊び心や自主性を感じてもらうようなコンテンツ・イベント・ツールの設計、および人事・先輩社員が学生に魅力をしっかりと伝えられるようなトレーニングや、面接官がなんとなくの印象ではなく人材要件に沿っているかを見極められるマニュアル制作など、採用に関わる全般の支援を行っていきます。（webデザイン・イラスト：株式会社真ん中）
https://kimuragrp.co.jp/recruit/sp
