「分社化という大きな再編を、ユーザーが迷わない二つのサイトへ翻訳する。」
トヨタグループの一員として、住まいづくりから人材派遣、シニアライフ、生活支援まで、幅広く暮らしを支えてきたトヨタすまいるライフ株式会社。2026年4月の会社分割にあたり、主力である住宅事業を新会社「トヨタホーム&LiFE株式会社」へ承継するのに伴い、残るトヨタすまいるライフと新会社、2つのコーポレートサイトを限られた期間の中で並行して再構築しました。

トヨタすまいるライフ株式会社 コーポレートサイト(https://www.toyotasmile.co.jp/)
Service:
- Webコンサルティング・戦略設計
- UI/UXデザイン
- フロントエンド開発
- システム連携(TORES等)
- 保守・運用支援

プロジェクトの背景
分社化に伴い、トヨタすまいるライフさまのホームページのリニューアルをお手伝いいたしました。
トヨタすまいるライフは、トヨタホームグループにおける販売体制再編の一環として、2026年4月1日付で分社型会社分割を実施。長年にわたり企業の“顔”であり続けた住宅・ストック事業を、新設会社トヨタホーム&LiFEへと承継しました。
この再編は、一部ページの差し替えにとどまるものではありませんでした。主力事業がサイトから抜けることで、残るトヨタすまいるライフは、人材派遣・シニアライフ・ライフサービス・受託という4つの事業を、あらためて企業の主役として打ち出す必要がありました。加えて、住宅を求めるユーザーを新会社サイトへ確実に導く導線づくり、そして住宅系の物件管理システムや各種フォーム、WEB広告といった膨大なデジタル資産の切り分けを、2026年4月1日の新体制スタートに一日の遅れもなく間に合わせなければなりません。事業の帰属変更・情報設計・システム移行が同時に走る、難度の高いプロジェクトでした。
解決アプローチ
戦略設計・分析
- 「何を主役にするか」の再定義:住宅という主役を失った企業サイトで、残る4事業をどう見せるかを再設計。トップページを各事業をつなぐ“ハブ”と位置づけ、事業一覧から各サービスへ迷わず辿り着ける構造に整理しました。
- 2サイトの役割・トーンの切り分け:事業の連続性を保つべき新会社サイトは既存の住宅デザインを継承し、企業として刷新すべき残サイトは、トヨタグループにふさわしい見やすさと信頼感を軸にした新デザインへ。2社それぞれの狙いに合わせて、ドメイン・サーバー・デザイントーンを分けて設計しました。
- 公開日から逆算した進行設計:4月1日公開という動かせない期日に対し、制作側と事業会社側で稼働日を分担するなど、進め方そのものを設計。全社に散らばる会社情報(ロゴ・電話番号・許認可番号・沿革など)も、掲載箇所を企業情報ページへ集約するなどして、棚卸しと更新作業を効率化しました。
UI/UXデザインの刷新
- 住宅の抜けた企業像を、自然に伝えるトップ設計:事業一覧をハブとする構成へ刷新し、住宅事業が新会社へ移ったことがひと目で伝わり、かつ新会社サイトへスムーズに誘導される導線を設計しました。
- 少ない情報量を、魅力的に見せる:分社後に残る事業は掲載できる情報量が限られるなか、分かりやすさと統一感を重視したレイアウトで、各事業の価値を大きく見せる構成に。新ロゴへの統一や、会社名・電話番号の全ページ反映も横断的に実施しました。
- 顧客の連続性を守る新会社サイト:新会社トヨタホーム&LiFEは、住宅事業の世界観とデザイン資産を引き継ぎ、これまでの顧客が違和感なく利用できるサイトに。注文住宅・分譲・マンション・リフォームなどへの導線を整理しました。
テクニカル実装
- 住宅系システム(TORES)の切り分け:住宅物件を管理するTORES配下ページのうち、残サイト側へ移る事業はシステム管理外となるため、静的ページとして作り替え。URL構造を保ったまま安全にリリースできる形で実装しました。
- フォーム・データベースの移行:販売店フォームのデータベースからの洗い出しと社名の一括変更、火災保険の軽量データベースの構造を保持したままの同期運用、フォームメールの移行など、稼働中の仕組みを止めることなく引き継ぎました。
- 大規模なドメイン・広告の切り替え:WEB広告として展開される多数のページのドメイン変更と審査対応を、公開スケジュールから逆算して裏側で調整。テスト環境と本番環境の同期・切替、GTM/GA4の計測タグ整備、SEO内部施策(タイトル・見出し・alt・canonical等)も、関係各社と分担して進めました。


プロジェクトの成果
複雑なシステム移行を成功させ、各事業の特性に最適化された情報発信基盤を構築しました。
- 期日どおりの2サイト同時公開:2026年4月1日の新体制発足に合わせ、トヨタすまいるライフと新会社トヨタホーム&LiFEの2サイトを予定どおり公開。事業を止めることなく、分社に伴う移行をやり遂げました。
- 事業特性に最適化した発信基盤:住宅を求めるユーザーは新会社サイトへ自然に導かれ、人材派遣・シニアライフ・ライフサービス・受託の各事業は、それぞれの魅力が迷わず届く形に。住宅事業のコンバージョン強化と、多角的な事業発信を両立する基盤を整えました。
- 将来の統合・拡張に耐える土台:既存のデザイン・システム資産を活かすことで、限られた期間とコストの中で、再編をユーザーへ分かりやすく伝えるサイトを実現。今後の販売会社統合や事業拡張にも柔軟に対応できる基盤を構築しました。