経営戦略に紐づいた採用戦略の策定
採用ブランディングの背景
世界シェアNo.1のスパークプラグをはじめ、セラミックス製品を中心に「ものづくり企業」として歩みを進めてきた日本特殊陶業様。長期経営計画として打ち出したのは、セラミックスの領域を超えた、これまでの延長線上にない挑戦でした。経営の方向性と採用活動は紐づいて考えるべきであるという企業の考えから、経営計画とともに採用コンセプトを刷新。新たなコンセプトを中心に据えた採用活動を行う必要があるということで、依頼をいただきました。
参加後のイメージを大きく変えるインターンシップの制作
早期からの会社の認知度を上げたりや働き方を理解してもらう上で近年の採用活動において非常に重要な役目を持つインターンシップ。まずはその刷新からはじまりました。学生も日特と言えばスパークプラグという印象が強く、技術力の高さや安定した業績などはイメージとして持っていましたが、積極的に新規事業にチャレンジしていることや、成長できる環境であることはあまり伝わっていませんでした。そのため、日特の「過去」「現在」「未来」の進化を学ぶインターンシップをコンセプトに3日間のインターンシップを制作。文系・理系の社員様に仕事内容を深くヒアリングし、学生が仕事の醍醐味を感じてもらえるワークを各日程で複数用意し、満足度の高いものに仕上がりました。
学生とのデジタルコミュニケーションツール「トップメッセージ」&「対談動画」の制作
ちょうどコロナ禍であったこともあり、企業としていつでもどこでも目に触れられるデジタルを活用した情報提供の充実が課題でした。また、採用したい学生ほど「トップ層の想いや考え」を企業選択の軸にしていました。そのため、早期から学生にトップからの想いを伝えるため、映像の制作を提案。会長の学生へのメッセージ動画、社長と若手社員との対談動画を制作しました。大きく変わろうとしている会社の想いや、変革期にあるからこそ若手の柔軟な発想が大切であることを伝えました。
採用ブランディングツールの軸である新卒採用サイトの制作
新卒採用サイトは学生がESを書く前、面接に向かう前など「さまざまなタイミング」で、「さまざまな情報」を入手するツール。選考を受ける入り口にも動機形成にもなるため網羅性を大切に制作を進めました。これまでの日特をつくってきた既存事業をはじめ、これから拡大していく新規事業、組織・風土についてなど、これまで伝えてきた情報はもちろん、これまであまり伝えてこなかった情報も含めて必要な情報を整理。単純にコンテンツ量を増やすだけでなく、企業の強みを「強固な経営基盤」「変化・挑戦への本気度」「社員への期待・裁量」の3つに分け、それがしっかりと伝わるコンテンツに落とし込みました。また、長期経営計画の背景や想いが伝わるように「これまで積み重ねてきた歴史」と「これからつくりあげていくビジョン」がどちらも伝わるサイトを構築しました。
情報を羅列するだけでなくストーリーやデザインも重視した採用ピッチ資料の制作
採用サイト制作後に、会社説明会などで使用する採用ピッチ資料の制作を依頼いただきました。歴史やビジョンなど会社の基本的な情報から、最新の取り組み・制度、これまで取材を進めていく中でお伺いすることができた社員様の想いまで多くの情報を集約。情報が多いため、話す順番や構成はしっかりとストーリーを持って学生に伝わるように仕上げました。また、情報を羅列するだけではなく、デザインにおいても学生にとって見やすく、社員にとっては話しやすいつくりを意識しました。
採用ブランディングツールの軸である中途採用サイトの制作
人材紹介のみで中途の採用活動を行なってきたため、新たなツールが求めらる中で、採用サイトを制作することになりました。中途採用では、新たに企業を知った求職者に対して会社や仕事について分かりやすく伝えるだけでなく、企業を知っている方により深く知っていただき志望度を高めるツールであることが重要。強み・優位性・他社との差別化ポイントを求職者目線で改めて整理しました。これまでの歴史の中で磨かれてきた製品力やコア技術など、新しい事業を展開しようとするスタートアップ企業には持ち得ない「過去から積み重ね」と新規事業を推進してきた“投資判断の早さ”や“働く個人に対する裁量権の大きさ”という、既存メーカーにはない「未来に向けた投資」。この2つの掛け合わせが求職者に伝えるべき日本特殊陶業様にしかない魅力だと判断。中途採用サイトにおいては、過去からの積み重ねは求職者は認識している可能性が高いと考え、ポイントを「変化や挑戦への本気度」と置き、多くの社員にインタビューを行い、社内の声や想いが伝わるサイトを制作しました。